泥炭は
石炭の成長過程の最初の段階にあると考えられているもので、
炭素の含有率が低く(不純物が多く)、含水量も多いという品質の悪い燃料であるため、日本では工業用
燃料としての需要は少ないが、戦争末期には貴重な燃料として使われた。また、
スコッチ・ウイスキーに使用する
大麦を発芽させて
麦芽にした後、麦芽の成長をとめるために乾燥させるのだが、そのための燃料として香り付けを兼ねて使用される。なお、この時つく香りをピート香と言う。ただし、泥炭だけで乾燥を行うことは少なく、他の燃料も併用することが多い。現在、日本では燃料としてより、工業用
脱臭剤として小規模な採掘が行なわれている。
このほか、繊維質を保ち、保水性や通気性に富むので、
園芸では腐植土として培養土に混入し土質を改善させるためによく使用される。泥炭中の微生物が有機酸を生成するために
酸性であるので、
アルカリ土壌を好む植物に使用する場合は
石灰などで
中和する必要があるが、逆にアルカリ土壌を中和させるためにそのまま使われることもある。また泥炭をプレスして播種、育苗用の
植木鉢としたものもあり、これは時間が経つと土と同化するので、植物を抜かずにそのまま植え替えることができる。