ミラーサイクルでは、吸気行程においてバルブの閉じるタイミングをオットーサイクル機関の場合よりも進ませるまたは遅らせるように設定することで吸気の充填効率を低くすることによって実質的な圧縮比を低く抑え、上記の問題点を解消し、高い効率と安定した燃焼を同時に得ている。
過給ガソリンエンジンではノッキングの防止のために圧縮比を自然吸気エンジンよりも下げることが必要であるが、そのことは熱効率の低下につながる。ミラーサイクルを用いることで膨張比はそのままに圧縮比のみを下げ、熱効率の低下を最小限にすることが出来る。その例が
リショルム・コンプレッサを用いた
マツダの
ユーノス800/ミレーニアである。また、自然吸気エンジンではより高い熱効率のために膨張比を上げて、圧縮比をミラーサイクルによって下げている例もある。それが自動車では
ハイブリッドカーの
トヨタ・プリウスのエンジンである。このほかにも
本田技研工業の
シビック等では部分負荷での熱効率の低下を抑えるために、低回転の
部分負荷では吸気バルブを遅閉じにして、吸気量を減らしてスロットルでの絞りを減らしたエンジンが用いられている。