スーパーストラットサスペンションは
ダブルウィッシュボーンに対抗し得る性能を追求した、いわば
マクファーソンストラット式サスペンションの変形である。複雑なリンク機構で独特の動きをし、操縦安定性や旋回時のグリップ限界を大幅に高めている。元々マクファーソンストラット式サスペンションだった車両に対し(車両側の改造を必要としないで)装着可能なものが要求されたが、その条件を見事にクリアした。
マクファーソンストラット式のL型ロワアームに対し、スーパーストラットはロワアームを二分割しており、その一方にキャンバーコントロールアームを装備、そこから特殊形状のストラットとつながっている。このためキングピン軸をタイヤ内に仮想、キングピン角を14°から6°へ、スピンドルオフセットを66mmから18mmへと大幅に小さくする事が出来た。そのおかげで、LSD装着のハイパワーFF車に顕著なトルクステアを低減している。ボールジョイントを積極的に用いたことで、剛性確保と摩擦低減も実現している。
ストローク時は、キャンバーコントロールアームがストラット上部を内側に引き寄せる事で、キャンバーはネガティブに変化。対地キャンバーの確保に成功している。ストラット本体の傾きはマクファーソンストラット式とは逆になる場面もある。ただし、短いキャンバーコントロールアームの有効可動範囲が狭い事もあり、サスペンションのストローク量そのものは少ない。