といった形で表現され、熱力学第一法則とよばれる。物理的には熱も仕事も同じエネルギーの一種であり、エネルギー収支(増減)がすなわち内部エネルギー変化であるという法則。式の意味は加えられた熱量の分だけ内部エネルギーは増加し、外界に対して行った仕事の分だけ内部エネルギーは減少するということである。何もエネルギー源のないところからひとりでにエネルギーが生まれることはなく、逆に発生したエネルギーが消滅することもないということを表わしている。
なお、19世紀には、質量について同様の
質量保存の法則を持つとされ、質量とエネルギーはそれぞれ別個で保存則が成り立っているとされた。しかし20世紀になって、質量はエネルギーと等価であり(→
特殊相対性理論)、交換可能である事がわかった。よって現在ではエネルギー保存則と質量保存則は成り立っておらず、質量とエネルギーの総和において保存則が成り立っていると判明している。しかし、力学的エネルギーや化学反応エネルギーを扱う場合においては、エネルギーの増減にともなう質量の増減は無視できるほど小さいことから、その範囲においては現在でも使用される(原子核反応を扱う場合においては、無視できないほど大きくなる)。
エネルギーの総量は一定でも全体の
エントロピーが時間とともに増大することはある(減少することはないとされる)。つまりエントロピーには保存則はなく、系と外部を含めたエントロピーの総量は変化しうる(→
熱力学第二法則)。その際エネルギーの"質"(エネルギーの取り出しやすさ、扱いやすさ)は低下して最終的には最も利用効率の悪い
熱エネルギーに変化する傾向がある。
エネルギー問題においてはエネルギーの"量"よりも"質"のほうが重要であり、エネルギー保存則があるからといって人類が利用できるエネルギー"量"が不変であることを保証するものでは絶対ない。